和歌山ソフトウェアコンテスト実行委員会
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−作文部門入賞作品−
−敬称略−
 

最優秀賞・和歌山県知事賞

ITを使った未来の教室

海南高校二年A組 中本賢利

 未来の教室、一度くらいはそういう創造図を見たことがあるだろう。例えば学校に行かなくても家で画面を見ながら授業が受けられる。生徒全員が電子端末で授業を受けているしかし、こんな未来はくるのだろうか。私は来ないと思う。技術面での問題ではない。先に述べたような例はすでに現在可能である。では何がいったい問題か。私はこう考える。本来、学校あるいは教室という空間は共同生活を営む場である。その場において人と直接ふれあい、接する中で社会への適応性、身の振る舞い方などを学習する目的も含まれる。ただ単に受験の勉強をするところではないのだ。

 ではどういう風なのが相応しいのか。自分の考える具体例をあげてみようと思う。教師用の教卓に端末を設置しそこから図やグラフを瞬時に大画面やスクリーンに投射、もしくは教師用の端末から生徒一人一人の端末へ画像を送る、などの装置を導入してみてはどうだろうか。これにより平面的に見てもわかり辛いものも立体的に物を捕らえたりも容易になるはずだ。しかしこのような仕組みは既に導入されているところもある。まあ、端末から端末という直接的なことではないが各教室にスクリーンとプロジェクタが設置されているところもあると聞く。つまりはそれの発展型であるのだが。

 また、現在普及が進んできている光ファイバーネットワークにより大容量の画像や映像の配信が可能になった。これを活用しないえ手はない。つまり学校と学校をネットワークで繋ぎ学校間の交流や意見交換、または合同で授業を行うことも出来るはずだ。大学であるならば離れた研究施設、研究者などとも容易に情報の交換などが可能である。こうした設備は大学や研究所などを始め次々に普及が進んでいる。最近ではさらに高速かつ今よりももっとコストダウンが出来る光ファイバーも2005年をめどに開発が進んでいる。この調子で行けば公立の小中高等学校にも導入される日は近いと思う。

 このようにIT、もしくはデジタルと言った物を更に取り込んだ教室での授業、そんな時代はもうそこまで来ているのだ。

優秀賞

ITを使った未来の教室

高松小学校六年三組 岩城 優介

 二〇三三年九月十日、今日は優太の学校で教育先端技術開発センターが開発した3Dイメージメガネを実際に試すことになっています。

 優太のクラスでは夏休みの自由研究を発表することになっており、とうとう優太が発表する時がやってきました。優太は三十年前の教室についてお父さんやお母さんに聞いて調べたことを発表します。

 クラスのみんなが3Dイメージメガネをかけると、優太が発表しようと思っていることが目の前に浮かび上がってきて、優太が考えていることや思っていること、人に伝えたいことなどがわかります。「僕は三十年前の教室について3つわかったことを発表します。」

 「まず一つ目は、今は先生がコンピュータで書いたものが生徒一人ひとりの机の上に表示されますが、昔は黒板という緑色の板に粉を固めたチョークというもので書いた字を生徒がノートに写していたそうです。

今と比べるとすごくめんどくさいことをしていたんだなと思いました。でも、お父さんに聞くとノートに写すのも勉強のうちだったと教えてくれました。」

「二つ目は、今はみんな一人ひとりの腕時計に授業の知らせが来るようになっていますが、昔は放送で授業の開始を知らせていたようです。全生徒に、授業を知らせるとなれば、すごく大きなチャイムだったかもしれません。」

「最後の一つは、今は先生がスイッチを押すと生徒の机の右にプリントが届きますが、昔は、先生が印刷したものを手で配っていたそうです。先生が一人ひとりに配っていたのではなく、列で分けて配っていたそうです。その辺は苦労していたんだとお父さんが教えてくれました。」

 優太の発表が終わり、次は優太の親友のたいじの発表です。

優太も3Dイメージメガネをかけてたいじの発表を聞きました。たいじの発表はモンシロチョウの一日についてでした。

たいじが、発表を始めました。「僕はモンシロチョウの一日の動きを観察したことを発表します。」優太のかけている3Dイメージメガネで見ると、まるで優太がモンシロチョウの上に乗っているかのような風景が浮かび上がりました。

モンシロチョウの背中から見えた景色は見たことのないものなども上空から見えました。ひらひらと穏やかに飛んでいたのに、いきなり花畑に舞い降りました。花の蜜を長い時間吸うとまた上空へ舞い上がっていきました。少しスリルが味わえました。

みんなの発表が終わり、3Dイメージメガネをかけて思ったことなどアンケートをとりました。 

優太は、「3Dイメージメガネは、相手が伝えたい内容などをくわしく、分かるのでどんどんと使っていけば良いと思います。けれども機械にばっかり頼っている世の中になると人間はあまり動かなくなってしまうし、いつか機械が世の中を支配することになるかもしれないと思う。」という感想文をアンケートに書きました。

「三〇年後には、こんな教室になっていると思います。三〇年後が楽しみです。」 

ITを使った未来の教室

西林 達矢

 IT機器の進化は目覚ましく、より身近でより使いやすい物になってきています。子供から老人まで一通り操作に慣れれば、誰もが使えると言っても過言でありません。

 教育の分野におけるIT機器の導入も年々進んでおり、早ければ小学校の低学年から授業にパソコンを取り入れる学校もあります。しかし私は、小学校等の低年齢の子供に教える教育機関での、ある一定以上のIT機器の導入はあり得ないと考えます。なぜなら小学校等の教育機関では低年齢の子供に自らの力で答えを導き出させようとさせるからです。そのためパソコン等はあくまで授業の補助的な役割にとどまると考えられるからです。

 しかし中学校以上の高い年齢の子供に教える教育機関では、IT機器の利用価値は一気に高まり、より授業に浸透していくと考えられます。例えば、学生は学校で一人に一台の割合でPDA等の小型コンピュータやパソコンを使うかもしれません。そうなれば学校から配られるプリントはすべてデータで送られるようになり、「忘れていた。」と言ったことも無くなるかもしれません。またその計算能力の高さとデータの双方向性を生かし、化学や物理の実験で求められた数値をすぐにグラフ化して役立てたり、他校とのコミュニケーションや学校と家庭との間の情報交換を容易にすると言ったことも可能になると思います。

 しかしそれにより問題が発生することは避けられないと思います。例えば有害な情報や根も葉もない嘘の情報、他人のプライバシーを侵害する情報が安易に送受信できてしまうことがその一つです。だから学校のIT化が進んでいく中で、生徒にはコンピュータやネットワークの知識をある程度教え、ネットワークの便利さの裏に潜んでいる危険を理解させる必要があると思います。

 日々IT機器が進化しどんどん生活の中にも浸透している今日、家庭や学校で子供が自由にインターネットができる環境があるというのは当たり前の事となってきています。そんな中で子供達が安全にコンピュータが使えるように、まずは基礎的な知識と、どんな危険があるかと言った事を徹底的に学ばせる必要があるのではないでしょうか。

特別賞

ITを作りそして使い続ける現代の私たちへ

和歌山県立橋本高校 二年 番匠 大三

 最近、行政機関や企業を始めあらゆる団体がIT化を進めている。そして、学校も最近IT化を進め初めている。

 「将来、ITを使ってどんな教室か出来ると思いますか?」と聞かれれば私は「どんな教室でも出来る。」と答える。今、ITが激しく進化していて、今の人間がおとぎ話のように聞こえる技術も十年経てばそれは現実の物となる。だから、今の人間が考えつくようなことは時間さえたてば現実のものとなる。だから、今の人間はITをもっとも有効に使える教育制度を考える。そして、今の人間はそれを現実にしようとする。

 前置きはこのぐらいにして、この激しいITの進化の中で今の私が考える未来の教室で使用されるであろうITを紹介したいと思う。

 将来、今の携帯電話より機能が多く、ノートパソコンよりも手軽で今はまだ存在していないモバイルが登場するだろう。そして、それを学校で使えばさまざまな事が出来る。連絡事項の書いたプリントを配る代わりにそのモバイルに連絡事項を送信する事によって学校を休んでいる人にも連絡事項を知らせる事が出来る。すると、知らないうちに色々事が進んでいたなんていうことはもうなくなるだろう。また、授業などで何かの映像を見る時、広い教室の端からそれを眺めるのではなく手元にあるモバイルに送られてくる映像を見るとか、黒板自体が入力装置になっていて黒板にかかれているものが直接生徒のモバイルに転送されるようになって、小さくて見えない文字や生徒の死角にある文字を生徒たちはたやすく見ることが出来るようになれば、生徒達は授業の内容をより理解しやすくなるかもしれない。

 次に、どこかの世界的な機関が無償の巨大なネットゲームを作って、それを世界中の学校でプレイしてみるとなかなか面白い事が起こると思う。例えば、このネットゲームがRPG形式になっていると、世界中の人たちが町の外へ行ってモンスターを倒したり、お互いのキャラの強さを競ったり、植物や動物を育てたり、商売をしたり、討論会を開いたりする。こうする事で世界中の同じ趣味を持つ人や普通では声をかけたりすることの無い人と友好関係を持つ事が出来る。また、これを学校以外でも参加することが出来るようにして、一般の人も参加できると、人と人の輪がより大きくなるに違いない。

 こういうことを書いていると「遊びすぎで勉強をしなくなる」とお怒りの言葉をもらうかもしれない。しかし、私はこれでいいと思う。今の学校は一般人を校舎に入れようとしない。そのため、学校は閉鎖的になっている。しかし、モバイルを使えば外との連絡、ネットゲームをすれば新たな出会い。今以上に学校は開放的になる。これはとても良いことだ。そして、学校はたくさん遊んで、たくさん勉強する場所だ。

 確かに、ITにはもっと便利な使い方があるだろう。しかし、始めの方に書いたとおり、ITは進化していくのだ、人が望んだとおりに。そして、これからどんどん新しいITが生まれるだろう。それをどのように使うかはその時生きている人間の勝手だ。では、我々現代の人間はただ新しいものを作れば良いのか?新しく作ったものを適当に使ってそれだけで良いのか?それは違う。この情報化社会の中で「大量の情報の真偽を確かめ、正しい情報だけを選びなさい。」とよく言われる。これと同じ事で、われわれ現在の人間は大量の情報技術の実用性を見極め、本当に実用性のあるものだけを選び、開発し、使っていくことが必要だ。未来の人間の為に。そして、未来の自分達のために。だから、未来の教室も本当に必要な技術だけを導入すべきではないだろうか。

審査員特別賞

県立橋本高校 1年 松本祐二

 めざましい発展を遂げている、IT、情報通信技術は、教育の分野においても、おそらく大いに活躍するでしょう。学校内での使用はもちろんですが、僕が期待するのは、理由があって、学校に通えない子たちへの教育のさらなる進歩です。今でも、一部可能になっていますが、もしかしたら、もっと進歩の余地があるのではないか、と思っています。病気やケガで、入院したままの子、精神的な理由のある子。いろんな子がみんな平等に同じだけの教育を受ける権利があるのなら、彼らにもITの恩恵を受けることは可能なはずです。

 たとえば、バーチャル・リアリティ(仮想現実)。その場にいなくても、実際にそこにいるかのように感じられるシステムです。たとえば、病院にいながら、学校にいるように勉強ができる。今のバーチャル・リアリティは、あくまでもイメージですが、技術が進めば、教室の映像を取り込む機器を置いて、その映像をリアルタイムで体験できるようにすれば、イメージでも限りなく現実に近いように感じられるイメージを作ることができるのではないでしょうか。

 他の方法を考えてみると、パソコンのテレビ電話機能を使うのも、有効な手段ではないかと思います。授業の時間になったら、パソコンの前に座って、先生の授業を受ける。前に書いたバーチャル・リアリティと比べると、体で感じることができないので、精神的な感動には欠けるかもしれませんが、バーチャル・リアリティのようなおそらく大型になりそうな専用の機器を設置する必要がなく、パソコンと簡単な周辺機器があれば、手軽にできるのが強みではないでしょうか。

 また、これらの方法を使えば、遠くの島に住んでいたり、精神的理由で学校に行けない、行きたくない子どもたちにも、平等に教育を施すことができるのではないでしょうか。パソコンがあればどこにいても、授業を受けられる。録画しておけば、時間の制限もなくなる。ネット授業という教育システムがさらに発展することも考えられます。

 教育を受ける権利は、誰もが等しく持っています。ITは、このように使われるべきではないか、と僕は思います。

入選

ITを使った未来の教室

龍神中学校  一年 青田庄真

 今の僕にとって、ITとふれあうことは少ない。でも、それがこれからの未来だったらどうなるのだろう。おそらく世界中がITネットで結ばれると僕は思う。又そうなってほしいと思っている。

 未来の世の中では、世界中の人がパソコンを持ち、たくさんの人や場所と、どこにいてもアクセスできるようになると思う。例えば僕のような田舎に住む人間でも、学校の休み時間など、教室に居ながらにして、その資料を目にすることができるようになる。図書館に行く手間が省け、すぐ書物を読みはじめることができる。だから休み時間を有効利用できる。というより、田舎の不便をまるで感じさせない利用が可能になるのである。他にも色々なことが考えられる。例えば家で勉強していて、知りたいことがあれば、すぐに先生と会話することもできるし、画像でもう一度教えてもらうこともできるだろうと思う。

 スポーツ面でも、試合結果など簡単に知ることができるし、映像で見るのも楽しいだろう。この場合は、テレビと違って実況を消したり、好きなズームで見ることができる。観客の声を聞きながら、自分もその場で熱狂できる。又、スポーツを始めたくても、ルールや解説を見ながら、何でも始めることができる。

 僕が想像している未来のITは、夢かもしれないけど、今の人類なら、きっとすぐたどりつくだろう。これから先、今よりもなお、ITの輝く時代が来ると思います。学校の教室というのも、大きく変化するだろう。黒板に向かって先生が文字や図を書くことはなくなるだろう。生徒一人一人の机にはパソコンがセットされていて、それを自在に操りながら授業は進められていくだろう。

 都会の便利さが田舎にも同じようにもたらせる。それがITの大きな力だと僕は思う。

未来IT学校構想案

南部中学校 2C   堀口 皓平

未来の世界は、今以上にコンピューターや、携帯、そのほかの電子計算機器の需要が伸びて全国民が携帯やノート型パソコンを持っているという時代が来ると思う。

 またその、パソコンや携帯も今の物よりもはるかに、軽く薄くて計算スピードや性能が良くなっていると思う。その上今よりももっと使いやすく誰でもが使えるような物になっていると思う。

 そのために、学校でもコンピュータの、使用が増えると思う、それは、コンピューターが使いやすく軽くかさばらなくて持ち運びが便利になるから活用性があがるからだ。

学校の中でのITの発展は一番めざましいと思う。たとえば、教科書やノートその他の資料もコンピュータ一台ですべて出来るようにると思う。

その、コンピューターもすべてオンラインでつながれていて、きれいに管理をされている状態だと思う、黒板も特殊なボードで先生が書いたことが自分のコンピューターに表示されたり、あとプリントとかも、自分のコンピューターに送られてきて、それをしたら、自動的に提出されるみたいになると思う。

それから、資料も映像技術が、発達して3Dみたいに、立体的に見える、様な資料が出来ると思う。

それから、風邪や病気になって学校に行けなくなっても、コンピューターの画面にオンラインで学校の授業の様子が画面に映されて遠くにいながら授業が受けられて、入院したときの授業の遅れとかも改善されると思う。

未来が、これからどうなるかは、予想がつかないけれど、良くも悪くなるも分からない、だから書いたとおりになるか、ならないかも分からないけどこうなってくれたらいいと思う。それは、学校が便利になるのは、とてもいいことだから、ITやオンラインの発達で学校が近くに感じられたらいいからだと思う。だからこれからの学校の姿も変わると思う。

ITを使った未来の教室

南部中学校 一年 田野あかり

 先生にこの作文を書けと言われるまで『ITを使った未来の教室』のことなんか考えたこともなかった。だから「書け」とかいきなり言われても、どんなことを書いていいのか分からなかった。

 だからこのきかいに『ITを使った【自分的】未来の教室』を少し考えてみた。そしたらなんとなくもわもわ〜っと頭の中で『ITを使った【自分的】未来の教室像』が出来てきた。

 たとえば、『学校に持ち物は必要ない』。どういうことかというと、国語、数学、社会、理科、英語などは教科書やノートが必要だけれど、私の考えた理想の未来の教室像は、自分の机にあらかじめコンピュータ機能を内ぞうさせていて、その『机型コンピュータ』はノートの代わりになることはもちろん、体育以外のすべて教科書の代わりになることができる。

 この『机型コンピュータ』を用いれば資源の無駄遣いを防げるかもしれない。だからこの『机型コンピュータ』一台あれば、一石四鳥くらいになってお得だと思う。森林はかいが進んでる今、出来るだけ木を使わずに、その上私たちの生活に困らないようにするために、『机型コンピュータのようなものをつくっていけばいいと思う。

 あと、いちいち教科ごとに教室を移動するのもめんどうくさいから、ボタンひとつで美術室や音楽室、技術室などの教室にはやがわりしてしまえば、移動する手間もはぶけるし、授業に遅れることも、よっぽどのことがないかぎり、あり得ないと思う。

 生徒だけが『机型コンピュータ』を使って楽をするのもなんなので、先生にもコンピュータを使ってもらって授業がしたいと思う。でも先生用のコンピュータは生徒用の『机型コンピュータ』のように大きいものじゃなくて、それより小型サイズな持ち歩き可能で保存できて、字が汚い先生にも安心、黒板とそのコンピュータがつながるようになっていて、黒板にそのコンピュータに打った文字がそのまま出てくる。すごく優れている最高コンピュータだ。

 この作文を書いていて、

「私ってなんか欲深いなぁ・・・」

と思った。でもこんな時代来るときがあるのだろうか。あってもまだまだ先の話になることは間違いないと思う。


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